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手を挙げて! 五十肩にはなりません

  • yshibata63
  • 2024年3月10日
  • 読了時間: 2分

更新日:2024年4月9日


あん摩・マッサージ・指圧の違い

手(肩)を腕が耳につくまで真っすぐ上まで挙げる動作。

園児や小学生は、横断歩道や運動会、ラジオ体操などを通じてしっかり手を挙げる機会が日常的にあり、とてもスムーズに美しくやすやすとできています。


大人になるとこの動作を行う機会は減り、たまにやると真っすぐには上がらず耳にもつきにくくなります。

大人の皆さん、あらためて行ってみてください。

手を挙げた時に肩の関節にわずかでも痛みを感じる、腕が耳につかないというのは正常ではない状態です。

 

40歳から60歳にかけて、肩の関節を動かしている時に痛みと“動きづらさ”を感じるようになり、体の異変として気付きます。最初は気にならない程度ですが、日が経つにつれ痛みは強くなり、肩の可動域が次第に狭くなり、日常生活で肩を動かす様々な場面で不自由を感じるようになります。


髪がとけない、髪を結べない、頭が洗えない、つり革が持てない、長時間パソコンのキータッチができない、重い荷物が持てない、手が腰や背中に回せない、衣服の着脱ができない、等々。


さらに夜間痛と呼ばれるような、就寝時に痛みを感じることで睡眠障害が起こり、これらの痛みや不自由な動作が日常的になると一日中意識から離れなくなります。この状態が数か月から数年に渡って続いて苦悩します。


これがいわゆる俗称で”五十肩”、”四十肩”(正式には”肩関節周囲炎”)という疾患です。

俗称であっても、年齢を唱える疾患は極めてまれで、加齢やこれまでに肩関節に加わった様々な古傷がこの時期に形を変えて発生してくるのです。正式名称が示すように肩関節を動かす10の筋肉とその周辺の組織に炎症や癒着が生じて痛みと可動域制限が起きてくるわけです。

 

三療(鍼・あん摩・指圧・マッサージ・灸)治療においても病状が進んでからでは治すのに時間を要します。私も50歳のとき五十肩を発症しました。発症して半年ほど経過したある日、一本の鍼が根源を捉えたことで急速な回復に至りましたが、それまでの期間、痛みにはずいぶん苦しみました。

できれば40歳になるまでに、日頃より肩を大きく動かして手を挙げ、スムーズな動きと痛みのない状態を作っておくことが予防になります。当院にお越しいただいている患者さんに対しては常に肩の状態を確認し、僅かな手当で悪化を防いでいます。痛みや動きの悪さに気付いた時には我慢せず、早めに三療治療にいらしてください。                                        <第19号>

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