体と荷物のいい関係 ~前編~
- yshibata63
- 1月31日
- 読了時間: 3分
更新日:1月31日

数年前、毎日重い荷物を持ったり背負っての通勤はやめようと思い、財布や定期券、カードだけを持って手ぶらで移動を試みたことがありました。とても軽やかですがすがしい通勤でした。周りからは"どうしたの?"と揶揄(やゆ)されるほど不思議な光景であったようですが、長続きはせず、いつしか荷物を携える日常に戻ってしまいました。
日々の仕事に伴う荷物は、パソコンやたくさんの書類、水分補給のための飲み物など、重さは増してきているように思います。毎日の買い物では、重いバッグを手に下げて長時間歩くことも少なくないでしょう。
旅行に行けば帰りの荷物はお土産でいっぱいで重さもかさみ、疲れを助長することにもつながります。
荷物はいつの間にかに重くなっていくもの。
いかに負担なく支え、運ぶことが出来るかが、肩背腰痛や精神的な苦痛を少なくする鍵になります。
リュックサックの選び方:
デザイン性と機能性を兼ね備えた商品を選ぶのはけっこう難しいものです。
デザインが素敵でも、リュックの背中との接触面(前面)と、個々に異なる背中の筋・骨格が作る背格好と望ましい形でフィットしていなければ、次第に苦痛を感じて使わなくなります。皆さんも多くのリュックが押入れに眠っていることでしょう。
リュックの前面はどのような形のものが望ましいのでしょう。最近は柔らかさがかなり重視されていて、背中に当たる部分のパットも良くなっていますが、その形をよく観察してほしいと思います。
前面はフラットなのか、真ん中部分が縦に高まっているのか、溝状に凹んでいるのか、の三つの種類の形から選ぶ基準を決める必要があります。
選ぶ基準は、自分の背中の形がどうなっているかを知ることです(次号参照)。
また縦長型か幅広型がありますが、腰痛などの痛みがある人は縦型のほうが体が左右に振られにくいので望ましいと考えます。リュックの下部に腰ベルトが付いているものも体の安定が図れるので有益です。
荷物の詰め方:
登山をする人達は、しっかりしたリュックに隙間なく荷物を詰めます。
しかし通常、肩や背中に痛みがある人は詰め方に気を配ることが大切です。つぶれてもよく、軽くて形が崩れない物を底に詰め、その上に重い物や硬い物を詰めましょう。
重い物はつい底に入れがちですが、これだと体が後ろ下方向に引き下げられやすくなり、余計に重さを感じるものです。
スーパーなどの買い物袋も同じような詰め方をし、できるだけ二つ以上の袋に分けて両手に持ちしましょう。
持ち手は、握ったり腕に下げた時に一定の太さと柔らかさがあるものにして、手が痛まないようにしましょう。 <第51号> (次号へ続く)